イタリア料理ほんやく三昧: ヌオーヴォとノヴェッロ

2011年3月21日月曜日

ヌオーヴォとノヴェッロ

桜、咲く
2007年3月23日の桜


ぼちぼちと、今年最初の桜が咲いたというニュースが届く季節になりました。
再生の季節の到来ですね。

イタリアで、再生の季節の到来を象徴するのは復活祭。
今年の復活祭は4月24日とかなり遅く、今は復活祭の前の四旬節の期間です。
四旬節とは


復活祭の話は別の機会にするとして、今回は、新しい始まりつながりで、“新物オリーブオイル”の話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。



農作物には“新物”というのがありますよね。
シーズン最初の、短期間だけ出回るフレッシュな食材。

オリーブオイルにも“新物”があって、イタリア語では、オーリオ・ドリーヴァ・ヌオーヴォolio d'oliva nuovoと言います。

ちなみに、ワインにも新物ワイン、ヴィーノ・ヌオーヴォvino nuovoがあります。
厳密にいえば、ノヴェッロnovelloじゃなく、ヌオーヴォnuovoです。

ノヴェッロというのは、普通のワインとは全く違った醸造方法(マチェラツィオーネ・カルボニカmacerazione carbonica)を用いて、圧搾、発酵、精錬の過程をショートカットして造るワインのこと。
極端に言えば、ぶどうの粒の中の汁をそのままワインにしてしまったワインです。

一方ヌオーヴォは、普通のワインの醸造方法で造られて、熟成期間がもっとも短いシーズン最初のワインのこと。

イタリアには、田舎のお食事処の入り口に、“フラスカfrasca”と呼ばれる木の枝の束を吊るす習慣がありました。
「新物ワインあります」という目印です。
それが転じて、この目印を出すような店自体も、フラスカと呼ばれました。
その名残で、今もフラスカという店名のオステリーアやアグリトゥーリズモがあちこちにあります。

トリエステの道端のフラスカ



オリーブオイルに話を戻します。

『Grande enciclopedia illustrata della gastronomia』には、こう書いてあります。

オイル用のオリーブは、完熟する少し前に収穫される。
オリーブの油分が重さの30%になる頃だ。
一般的には寒い季節、つまり11月から1月の間に行われる。
この時期に収穫すると、軽くて酸味の少ない、味のよい、強すぎないオイルができる。



新物オリーブオイルはとんがった味と香りのオイルです。
オイルが熟成して丸くなる前の、文字通り搾りたてのオイルという訳ですね。


新物オリーブオイルの話、次回に続きます。



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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2007年11月号
新物オリーブオイルを使った料理のリチェッタの一部は、「リチェッタ・ダイジェスト」2007年11月号に載っています。

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