今日はパンの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。
バジリカータ州のマテーラは、ユネスコの世界遺産にも登録されている洞窟住居で有名な町。
雪で覆われたマテーラ旧市街
旧市街以外は普通にモダンな人口6万の街
この町の名物の一つが、パーネ・ディ・マテーラpane di Matera。
IGPにも認定されているパンです。
美味しさもさることながら、その形はかなりインパクトがあります。
↓こうやって成形します。
パーネ・ディ・マテーラ管理組合のPV
それにしてもこのパン、パーネ・ディ・アルタムーラpane di Altamuraによく似てますよねえ。
アルタムーラはマテーラの20㎞北にある隣町。
でも、行政的にはプーリア州バーリ県の町。
しかもパーネ・ディ・アルタムーラはDOPで、EUで最初にDOPになったパン、というのが自慢。
ちなみに、DOPとIGPについてはこちらをどうぞ。
付け足すなら、DOPは産地、IGPは製造方法によりこだわった分類。
こちらはパーネ・ディ・アルタムーラ。
見れば見るほどそっくり。
この2つ、違いがあるとすれば、それは材料の硬質小麦の産地。
パーネ・ディ・マテーラはマテーラ県産100%で、アルタムーラはバーリ県の指定地域のものが最低80%、と定められています。
配合は、硬質小麦粉1㎏に対して天然酵母の中種が20~30㎏(アルタムーラは20%)、塩が2.5~3㎏(アルタムーラは2%)、水が75~85リットル(イルタムーラは約60%)。
まあ、どちらも美味しいということは確かですよね。
とりあえず、マテーラで「パーネ・ディ・アルタムーラください」、とは言わない方がいいかも。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年10月号
“パーネ・ディ・マテーラIGP”の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年10月号に載っています。
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