イタリア料理ほんやく三昧: 地中海式ダイエット、ユネスコの無形文化遺産に

2010年11月19日金曜日

地中海式ダイエット、ユネスコの無形文化遺産に

きのこの話の途中ですが、ここで地中海式ダイエットの話です。

例の、スペイン、イタリア、ギリシャ、モロッコが共同で、地中海式ダイエットのユネスコの無形文化遺産登録に立候補、という話ですが(このブログの記事はこちら)、先日、決まりましたよ。
登録だそうです。


登録決定を伝えるイタリアのニュース。





登録決定を祝して、ローマのカンピドーリオ広場では、イタリア産のスパゲッティ、オリーブオイル、トマトを使ったスパゲッティがふるまわれました。
インタビューに答えているのは、イタリアで立候補の中心となった団体、コルディレッティ(全国自営農業者連盟)の会長。







スペインも盛り上がっているようです。
スペインはフラメンコも無形文化遺産に登録が決定しましたよ。


ユネスコの無形文化遺産に食文化が登録されるというのは初めてのことですが、実は、今回登録された食文化は、地中海式ダイエットだけではないんですねえ。
フランス料理(フランスの美食文化)も、登録されることが決定しました。
いや~ヨーロッパ勢は積極的ですねえ。
日本はどうするんですかね。


今はめでたい気分で盛り上がっている地中海式ダイエットですが、将来の展望は、やや厳しそう。
こちらの記事によると、数日前のウオールストリートジャーナルで、「地中海式ダイエットは消滅の危機にある」と書かれていたそうです。

地中海式ダイエットが健康に良い、という根拠となったのは、1960~80年代のデータです。
先日のブログにも書きましたが(こちら)、現在のイタリアの食生活は、当時とはかなり変わってきています。
イタリア人でさえ、地中海式ダイエットはお金がかかる、と実感しています。

これは、イタリアの話とばかりも言っていられません。
地中海式ダイエットに次いで健康的と評価され、世界で最もご長寿の国、日本でも、ハンバーガーやフライドポテトに代表される大量生産型、無地域型の食生活は、着実に勢いを増しています。

地中海式ダイエットがユネスコの無形文化遺産に登録されたことは、スペイン、イタリア、ギリシャ、モロッコの人々自身が、伝統の食生活を守ることへの責任を認識するきっかけになっているのではないでしょうか。
これによって農業製品の輸出が増えるのでは、という皮算用より、自国の食文化にプライドを持つことができる、ということこそが、おそらく最大の効果ですね。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年9月号
「地中海式ダイエット」の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年9月号に載っています。

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