2010年3月1日月曜日

パスタ・ディ・アルド

今日も『ヴィエ・デル・グスト』のパスタの記事から。
今回はパスタメーカーの話です。

取り上げている『ヴィエ・デル・グスト』の記事は、「マルケのパスタ」というテーマ。
上質パスタの産地として知られるマルケの中でも、職人が作る小規模の“アルティジャナーレ”の乾燥パスタメーカーを紹介しています。
どれもイタリアで最高のパスタメーカーとして知られている作り手たちですよ~。

まずはパスタ・ディ・アルド。
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パスタ・ディ・アルドは、妻のマリアがパスタを作って、夫で会計士のルイジが経営などパスタ作り以外を担当するパスタメーカー。
アルドという名前は二人の名字を組み合わせたものなんだそうです。

パスタの種類はタリアテッレ、キタッリーネなどのロングパスタが全部で8種類。
ブロンズのダイスを通すのではなく、人の手でカットするタイプのパスタです。
製造量は1日にわずか80㎏。
世界中から注文が来て、滅多に手に入らない超レアなパスタ。
製造所があるマチェラータ近郊のモンテ・サン・ジュストという町は、靴作りで有名な所なのですが、靴ではなくわざわざパスタを買うためにやって来る人も少なくないとか。

パスタ・ディ・アルドのブランドのマークは、卵と麦の穂がデザインされたもの。
卵と小麦だけがこのパスタの材料です。
水は一滴も加えません。
この2つの素材に全てをかけています、という現れですねー。
卵の量は30%。
卵100gにつき卵黄は25g。
セモリナ粉のブレンドはパスタの形によって変えています。
例えば、ゆで時間の長い幅広麺のパッパルデッレにはイタリア産硬質小麦粉を80%使用し、残り20%はグルテンの多い外国産を使って腰を出します。
麺の乾燥は30度以下で。
出来上がった麺の水分は12.5%。

パスタ・ディ・アルドの麺は、黄金色で多孔質。
表面がざらざらしている様子は見ただけですぐに解ります。
チーズと一緒に置いておくと、チーズの匂いを吸ってしまうほど。
ゆでても崩れず、ソースがしっかり絡み、さらに、小麦の風味もあり、腰があるのに軽いのが特徴。



パスタ・ディ・アルドの製麺の様子。
麺を伸ばしているのがマリアさん。






製品を説明するルイジさん。






これだけ手間をかけて作っているアルドのパスタは、ただオリーブオイルをかけただけでも美味しいんだそうです。

マルケのパスタメーカーの話、次回に続きます。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年5月号
関連記事「マルケのパスタ」の日本語解説は、「総合解説」'07&'08年5月号、P.27に載っています。

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2 件のコメント:

くるり さんのコメント...

わー、行きたい! パスタ、行かなきゃ買えないのかな。フェルモとマチェラータの間ですね。マチェラータのソフトサラミも食べたいし。靴も買いたいし、やはり現地に行くしかない!?ついでにパスタの美味しいトラットリアとかあったら最高デスヨネ(笑)

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
欲しいですよねえ、このパスタ。
ここのパスタを出してる店がないか、調べてみます。
でも、ここ以外にもまだあるんですよ。
それは次回のお楽しみ~♪

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

昨日の最後にサラっと登場したアノリーニですが、このパスタ、(CIR12月号P.5)にもリチェッタが載っていました。クルルジョネスの次の料理です。花の形の可愛い詰め物入りパスタ、なんていうのがこのパスタの印象ですが、イタリア人は、こんな風に思ってるんですね。 「マリア・ルイジアの小...