2010年3月16日火曜日

イタリアのナンバー1ブリオッシュ

今日はブリオッシュの話。

『ガンベロ・ロッソ』の解説です。

『ガンベロ・ロッソ』では毎月、「○○○ベスト10」というのを発表しています。
このブログでもこれまでに、ローマのカルボナーラベスト10やマグロのオイル漬けベスト10などを紹介してきました。
今回はブリオッシュです。


日本でブリオッシュと言えばこんな形が一般的。


photo by roboppy


でもなぜかイタリアでは、これもブリオッシュと呼びますよね。


photo by Ondablv


この長方形に近いずん胴なクロワッサン、バールで“ブリオッシュ”と注文すると出てきますねえ。


イタリアでも特に北部では、クロワッサンのことをブリオッシュと呼びます。
同じものが南部ではコルネットと呼ばれたりもします。
形は違いますが、ヴェネツィアーナというドルチェもブリオッシュの一種です。
つまり、発酵させたブリオッシュ生地を使ったドルチェは、みんなブリオッシュ。

『ガンベロ・ロッソ』によると、イタリア人の80%は朝食にブリオッシュを食べるのだそうです。

ブリオッシュはパンではなくドルチェに分類されます。

マリー・アントワネットの、「パンがなけばお菓子を食べればいいのに」という有名な言葉、本当は「パンがなければブリオッシュを食べればいいのに」と言ったそうですね。

パンとお菓子の中間のようなブリオッシュ。
英語では、マリー・アントワネットの言葉は「ケーキ」と訳されています。
「ブリオッシュを食べればいいのに」だったら、マリー・アントワネットの世間知らずぶりも、少しは緩和されて感じられるような・・・。

ちなみにイタリアでは、マリー・アントワネットの言葉は「ドルチェ」や「トルタ」ではなく、「ブリオッシュを食べればいいのに」と訳されています。


さてそれでは、『ガンベロ・ロッソ』が選んだイタリアのブリオッシュベスト10(2008年)、いきなり第1位の発表です。

1位は、パドヴァのパスティッチェリーア・ビアゼット。

ルイジ・ビアゼットという、イタリアを代表するパスティッチェーレの店。
以前にもこのブログで紹介したことがあります(こちら)。

hpはこちら

そしてこちらがビアゼットのブリオッシュ。

超美味しそうですねえ!
天然酵母の発酵生地に、手作りジャムやクリームを詰めたブリオッシュが、25種類以上あるんだそうですよ。
一流パスティッチェリーアで美味しいのはケーキだけじゃないんですねえ。


2位以下は次の通り。

2.Busnelli/Arluno(MI)
3.Canterino/Biella
4.pasticceria Cappello/Palermo
5.Salvatore De Riso/Minori(SA)
6.Gino Fabbri/Bologna
7.Nuovo Mondo/Prato
8.Giovanni Pina/Trescore Balneario(BG)
9.Pasticceria Veneto/Bresci
10.Zilioli/Brescia

イタリアを代表する有名パスティッチェリーアが並んでいますねえ。


アマルフィ海岸のパスティッチェリーア、サルヴァトーレ・デ・リーゾ(5位)






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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2008年5月号

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4 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

よくこのブリオッシュは粉まみれになって作ってました、粉が鼻に入ってくしゃみをすると、みんなにフランスでは、アテッソエとイタリアではサルーテとよく言われました、理由はわかりませんが(笑)、ブリオッシュ・テート言う名前でした、

ルイジは未だに凄いんですね、それもガンベロッソだと凄さがまします、


最初のフランスでは有名な巨匠はテレビや専門誌などで知ったうえで実際一緒に仕事をする機会を頂くと「わあぁぁー」って言う感激でした、
ルイジ場合は全く逆でした、最初オーナーに紹介されて私と同じ位の年かなぁ~、腰が低く、とても丁寧と言う印象でした、何も彼のことは知りませんでした、イタリア人ぽさはなく、私と同じ日本人的考えで不思議な感覚でした、

やって行くうちに凄いと思っていました、飴細工、ショコラなどいろいろです、
私も当時、引き飴細工では世界一と言われたニースの巨匠のお墨付きをもらてイタリア行きましたが、私がやったことがない技法で素晴らしいと思いました、そばにいるだけで勉強になりました、

身分がわかったのはイタリアのFOODEXの仕事の時でした、ルイジが私にアシスタントを以来してきた時オーナーにスポンサーが違うからと断られていて、結局私が着ているオーナーのワッペンつきコックコートままだったら許可してました(宣伝になるからです(笑)、ルイジのオーナーに怒鳴られましたけど彼がうまく丸め込んだみたいです(笑)

実技は白鳥とマーメイドでした、専門誌の専属カメラマンが5~6人いました
私も記念になるからお客様と一緒にみていた奥さんにカメラを預けて撮ってもらってました、

ルイジが動く度にカメラマン達も動くというなんか不思議な感じでした、よく「vittorio、お前の頭邪魔、ちょっとどいて、ほらお前いま動くなよ」などいろいろ言われました、これじゃアシスタントはできないと挙動不審になった時に奥さんにルイジはヨーロッパチャンピオンで数々の賞をもらい若き天才パティシエと言われていると言われました、ビックリでした

私がカメラマンの声にびっくりしてクエン酸を間違えて入れても一生懸命なものには怒らない広い方でした、私の方はすきをみてPASTICCERIAのカメラマンだけはしつこいから怒りました(笑)、

後で尊敬の意で「ルイジさん」と呼んだら「ルイジでいいと」怒られました、最後に奥さんが「日本のフイルムは凄いねぇ~、36のメモリを通り過ぎて最初の3になっているから39枚撮れているよ」とカメラを見てみたらフイルムが最初の段階でから回りをして1枚も撮れていませんでした(笑)、もちろんフイルムはイタリアで買いました。

あのカメラマンに近づき、ルイジと一緒の写真を一枚送ってもらいました、それが私が持っているイタリアのパティシエ時代のたった一枚の写真です、お店に飾ってあります(笑)

もう20年位たちます、ルイジが自分のお店を出す前によく、「おれらの地域には店出すなよ、おれらの店が潰れるから」と言われたのを思い出します。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
ルイジさんのブリオッシュ、猛烈に食べてみたいです!
ほんとにすごい人なんですねえ。
腰が低くて丁寧な人、というのはなんとなく伝わってきます。
20年前の話なんですか。
ルイジさん、ずいぶん若く見えますね。
20年前の二人が写っている写真も、見てみたい~(笑)
いつかパドヴァに行って、セッテヴェーリやブリオッシュを食べてみようと思ってます。

外国でくしゃみすると、必ず「お大事に」って言われますよね。
それに派手なくしゃみは誰もしないから、私はくしゃみが出そうになると鼻をつまんで我慢してました(笑)。

vittorio さんのコメント...

くしゃみの時のサルーテはお大事にと意味ですか、なるほど勉強になりました、それでグラッチェていう感じなんですね、

乾杯だと思っていました(笑)、くしゃみが止まらない時があって4回目位にはいい加減にしなさいという顔してました(笑)、

かわいそうなスタッフはくしゃみをして誰も相手にしてくれないから自分でサルーテ、自分でグラッチェと言ってました(笑)

ルイジはオーナーも説得する力もあるみたいですね、実技が終わってあれだけ怒っていた人がニコニコして握手を求めてきたぐらいですから。

持ち場に帰って私のオーナーがワッペンのこと何回も聞かれました、

オ「ワッペンのことなんか言われたか?」

私「剥がせって言われましたが、ルイジが説得しました、ワッペンいっぱい宣伝してきました」

オ「そうか、ご苦労、」

私「ルイジって凄い人だったんですね」

オ「そうだ、今頃気付いたか、俺は凄いやつしか雇わないんだぁ」

私「お金持ちですねぇ~そうだ、会社のアパート、水シャワーからお湯シャワーにしてもらえますか?この間ラジオに出てたでしょう、聴いてましたよ、スタッフを大切にすることと団結心ですと言っていましたよね」

オ「わかったよ、飛行機を戦艦にツッコム位の勇気がある人が水位で騒ぐな」

私「それ、俺じゃないです」

って言う感じでした、ルイジやオーナーには勉強させられました、

でもprezzemoloさんのブログに出会う前ははっきり言ってイタリアのこと何も分からなかったんだつくづく思いさせられます、

いろいろなめんでこのブログが一番勉強になります。今日はサルーテです(笑)

ルイジのブリオッシュは種類に応じてバターの種類も使い分けていると思います。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
凄腕企業家のオーナーさんは、人間的にもユニークな人のようですねえ。
Vittorioさんとのボケとつっこみ具合、最高です。

私もいただいたコメントで大いに勉強させてもらってます!

ブリオッシュのバターを使い分けてるんですか。
じゃあ店に行けたとしても1個食べて満足してちゃだめですね(メモメモ)。

マリア・ルイジアの小さな街、パルマのバターとグラナの娘、アノリーニ。本物は牛と去勢鶏のブロードでゆでます。

昨日の最後にサラっと登場したアノリーニですが、このパスタ、(CIR12月号P.5)にもリチェッタが載っていました。クルルジョネスの次の料理です。花の形の可愛い詰め物入りパスタ、なんていうのがこのパスタの印象ですが、イタリア人は、こんな風に思ってるんですね。 「マリア・ルイジアの小...