イタリア料理ほんやく三昧: 11月 2009

2009年11月30日月曜日

イタリアの復活祭

今日は復活祭と子羊の話。
季節外れなのはよーく分かってますが、クレアパッソの次の配本が4月号なもので(汗)。


イタリア料理と復活祭はとても深い関係にあるけれど、キリスト教の話はどうもよく分からないですよねえ。
復活祭には子羊料理を食べる、という話も、なんとなく知ってはいても、その理由となると、いま一つピンとこなかったりして。

宗教の話が出てくると、ちょっととっつきにくいですが、イタリア料理を知る上では、やっぱり少しは知識があったほうがいいかも。

というわけで、料理に関係のある復活祭の話のごく初歩的なものをいくつか集めてみました。


復活祭は、イタリア語ではパスクア Pasqua。
キリスト教圏では、毎年日付が変わる移動祝日ですよね。

「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」です。

紀元4世紀には、すでにこの方式が定められてたそうです。
2009年は4月12日でした。
2010年は4月4日です。

そして何が復活したのかと言えば、キリスト。
十字架にかけられて死んでから3日後に復活したんですねー。

復活祭の46日前には、四旬節(イタリア語ではクアレージマ Quaresima)というのがあります。
昔はこの期間は、キリストの苦しみを分かち合うために肉食を断つ、という習慣がありました。
そこで、その前にたっぷり肉を食べてどんちゃん騒ぎをしておこう、というのがカーニバル(カルネヴァーレ carnevale)。

46日間もキリストの受難に思いをはせてひたすら節制した後に、いよいよやってくるのが復活祭です。
キリスト教の典礼の中でも最高のもの。


2009年の復活祭の日のヴァチカン、サン・ピエトロ広場。
えーっと、今のローマ教皇の名前、また忘れた。
ベネディクト16世でした。






この時期、運が悪いとサン・ピエトロ寺院は中に入れないので、旅行の予定がある時は要チェックですね。

復活祭は洗礼を受ける人がもっとも多い時期。
サン・ピエトロでもやっています。
洗礼は、キリスト教徒でないと何のためにするのか、まったく分かりませんねー。
でも、イタリア料理の中には洗礼に関係するものもあるんです。






寺院の外ではこんなパレードも。
ヨーロピア~ン、ですなあ。






こちらはカラプリアのサン・カロージェロという町の復活祭の様子。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画に出てきそうですが、2009年の復活祭です。







復活祭の話、次回に続きます。



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2009年11月24日火曜日

ガンベロ・ロッソのイタリアのカプチーノ、ベスト10

今日はカプチーノの話。

以前、『ガンベロ・ロッソ』が「ローマのカルボナーラ、ベスト10」というのを発表した、という話をしました。
『ガンベロ・ロッソ』では、色々なもののベスト10を発表しています。
クレアパッソで次に配本予定の2008年4月号で取り上げているのは、リゾット・ミラネーゼとカプチーノのベスト10。

リゾットの情報は「総合解説」に載せますので、ここではカプチーノのベスト10をどうぞ。
順位はつけられていないので、アルファベット順に紹介されています。


■バスティアネッロ Bastianello(ミラノ);hp
1.60ユーロ

ミラノで最高のカプチーノ。
クリーミーでクリームは最後まで濃厚。
混雑していてもエレガントなサービスを受けられる。

これがそのカプチーノ。

こちらは同店のホットチョコレート。



■ヴェランダ・イル・カランドリーノ Veranda Il Calandrino(ルバーノ);hp
1.35ユーロ

レ・カランドレを経営するアライモ家の店。
レストランだけでなく、カプチーノも素晴らしい。
洗練されたブレンド。

日本にもあったんでしたっけ。
今もあるんでしょうか。



■コーヒー&チョコレート Coffee & Chocolate(パレルモ);via Principe di Belmonte 108, Palermo
1.30ユーロ

スピンナート家が経営する3軒の店の1つ。



■ディ・パスクアーレ Di Pasquale(ラグーザ);hp
1.00ユーロ

ディ・パスクアーレ家が経営するシチリアを代表するパスティッチェリーアの1つ。
伝統と新しさのバランスが取れた店。
プロの技のカプチーノ。



■ジーノ・ファッブリ・パスティッチェーレ Gino Fabbri pasticcere(ボローニャ);hp
1.30ユーロ

イタリアでも最大規模のパスティッチェリーア。
豆のブレンドが素晴らしい。
造り手によって微妙な違いもある。



■ムラッサーノ Mulassano(トリノ);hp
1.30ユーロ

トリノの中心部にある。
イタリアの歴史的なカフェの中では小さな店。
バリスタはまるで魔法使いのよう。

店の入り口
バリスタ?
カフェ・シェケラート



■ムレーナ・スイート Murena Suite(ジェノヴァ);via XX Settembre 153/157r, Genova
1.20ユーロ

ジェノヴァでも特にモダンな店の1つだが、伝統は十分に尊重されている。
信頼できるプロの手が作りだすカプチーノ。



■リナルディーニ Rinaldini(リミニ);hp
1.30ユーロ

パスティッチェリーアとチョコレートの世界大会で優勝した経歴のあるロベルト・リナルディーニの店。

「うるるん」で飴細工の指輪を作った人ですねー。
店のショーケースに並ぶドルチェ



■ルージュ・エ・ノワール Rouge et Noir(ブリンディジ);via Santi 15, Brindisi
1.20ユーロ

南イタリアで最高のカプチーノの1つ。
経営者のロモロ・スペッキアは上品で洗練された飲み物を作る魔術師。



■ヴィア・デッレ・トッリ Via delle Torri(トリエステ);via Roma 4, Trieste
1.40ユーロ

美味しいコーヒーの街にある店。
どんなに混雑していても完璧なカプチーノを出す。



どの店も、近くを訪れる機会があったら要チェックですね。


それでは今日のおまけ。
アート系のカプチーノ作りの動画をどうぞ。








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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2008年4月号


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2009年11月19日木曜日

ノヴェッロ

今日は11月の第3木曜日。
ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日ですね。
そこで今日は、イタリアのノヴェッロの話です。

ノヴェッロの販売の解禁は、1999年の法律で11月6日の午前0時01分と定められています。
(なぜ01分?)
展示や試飲の解禁は、1日前の11月5日の午前0時01分。


ローマにあるラツィオ州のエノテーカ、パラティウムで行われた2009年のラツィオ産ノヴェッロのテイスティングの様子。
盛況ですね。






ノヴェッロは、ボジョレー・ヌーヴォーと同じマセラシオン・カルボニック、イタリア語なら「マチェラツィオーネ・カルボニカ macerazione carbonica」、つまり炭酸ガス浸漬法で製造されます。
法律では、マチェラツィオーネ・カネボニカのワインを最低30%含む、と定められています。
アルコール度は11%以下。
ボジョレーと違うのは、様々な種類のぶどうを使って様々な地方で造られている、ということでしょうか。
だから、個性も様々なので、ボジョレーと違って今年の出来はどう、と一概に言いきれないですよね。

ちなみに、普通の醸造方法のワインの新酒、という意味の「ヴィーノ・ヌオヴォ vino nuovo」とは別のもの。
ヴィーノ・ヌオヴォの方は、たいてい春に出回ります。


マチェラツィオーネ・カルボニカ







次の動画は、プーリアのルーヴォ・ディ・プーリアというコムーネの今年のノヴェッロのテイスティング。
今年の気候は6~7割は良い年。
後半は雨が降ったが、例年のような酷暑はなく、特に問題はなかった。
今年も素晴らしい香りのノヴェッロに仕上がっている。
とのこと。
テイスティングの評価は、エレガントで輝きのある色、レッドカラントやラズベリー、桑の実、いちごなどのベリー類の香り、強くて心地よい香り。
若者や女性に人気。
焼き栗やきのこ、狩猟肉など、季節の食材と一緒にどうぞ、と言ってます。








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2009年11月16日月曜日

ポレンタ

もうそろそろフランスのヌーヴォーも解禁になる季節。
少しずつ寒くなってきました。
そこで今日は、寒い季節が似合う料理、ポレンタの話です。

ポレンタは、とうもろこしの粉を煮たピューレ状の食べ物ですよね。
その語源は、古代ローマ人の日常食だった“プルス plus”、という説が有力です。
でも、とうもろこしがアメリカ大陸からヨーロッパに伝わって北イタリアに広まったのは、18世紀以降のことなんですねー。
ということは、古代ローマ人が食べていたプルスは、現在のポレンタとは違うものだったわけです。
とうもろこしが伝わる前のポレンタは、空豆、スペルト小麦、大麦、あわ、そばなどの粉で作られていたそうです。


質素な庶民の食べ物として広まったポレンタですが、現代人にとっては、なかなかグルメな食べ物。
45分もかき混ぜ続けるという手間のかけ方は、現代では「贅沢」な部類ですよね。

ポレンタ作りは、北イタリアの田舎家で、薪をくべたかまどの前におばあちゃんがどかっと腰かけ、銅鍋の中の湯気の立ったポレンタをせっせとかき混ぜている・・・。
こんなイメージでしょうか。


まさにそんな動画をどうぞ。
作っているのはおじいちゃんですが。





このポレンタの作り方は、銅鍋に水4リットルを入れて沸騰させ、塩を加えます。
そこにとうもろこしの粉1㎏を加え、素早くかき混ぜてダマができないようにします。
火はずっと強火で、かき混ぜながら煮ます。
ポレンタが固まったら火を弱めます。
煮る時間は約45分。
お好みでさらに5~10分。
この間にブラザートを煮ておきます。
鍋を火から外したら、布をかぶせた木の台の上に裏返してあけます。
湯気が勢いよく立って、美味しそうですねー。


次の動画は、ポレンタの歌で無邪気に盛り上がる北イタリア人。
大人たちが、やたら楽しそうですよ。
イタリア風ジェスチャーが面白い!







調理時間が短いインスタントポレンタの粉が一般的な昨今。
こんなポレンタもあるんですねー。

翌日のポレンタに卵とパン粉をつけて揚げたコトレッタ風ポレンタ

ポレンタの一口ピッツァ

ポレンタのお弁当
ミートボールの上に花の形に抜いたポレンタをのせ、モッツァレッラの顔とバジリコの髪のファミリー(お父さんが2人?)。
その上は花の形に抜いたキュウリ、トマト、にんじんのサラダ。
ドレッシングはバルサミコ酢風味。
右はにんにくとパルミジャーノ入りブレッドスティックとぶどうとプルベリー。

これもポレンタのお弁当
なるほど、ポレンタはパスタやリゾットよりお弁当にしやすいんですねえ。

これもお弁当
なんとキリンが葉っぱをくわえてるー。



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2009年11月12日木曜日

ザッカニーニのクレマティス2002

モンテプルチャーノ・ダブルッツォのパッシートの話、その2です。

2008年版『パッシーティ・ディ・イタリア』で「最も感動的なパッシート」に選ばれたワイン、
クレマティス2002。

造り手は、アブルッツォの大手カンティーナ、ザッカニーニ(hpはこちら)。

年間生産量は、ハーフサイズのボトルで約4,800本。
貴重なワインですねー。

ぶどうはモンテプルチャーノ・ダブルッツォ100%。

ザッカニーニが市場の要望を受けて赤のパッシート造りを始めたのが90年代初めのこと。
まず最初は、カンノナウから“プレジール”というワインを造りました。
そして次に取り組んだのが、モンテプルチャーノのパッシート。
モンテプルチャーノのタンニンを征服して糖分でやわらげるのに、12年かかったそうです。

2002年のクレマティスは、世に出してから3度目のヴィンテージ。
それで早くもこんな評価を獲得したんですから、大したもんですねー。
いったいどんな味なんでしょうねえ。

『クチーナ・エ・ヴィーニ』のテイスティングによると、

「チョコレート菓子、オレンジピール、キノット、ブルーベリー、さくらんぼ、オレンジ、パイナップル、プラム、桑の実、紫のいちじく、タマリンドの香り」

「奥にバラの花、ヘーゼルナッツ、くるみ、デーツなどのドライフルーツ、マジパン、ヌガー、蜂蜜、プラリネ、カラメル、カルダモン、こしょう、ジュニパーの香り」

「花やスパイスの風味」

「石墨、粘土、コーヒー、甘草の洗練された香り」

があるんだそうです。

『パッシーティ・ディ・イタリア』の最優秀ワインに与えられる賞は、「最も感動的なパッシート」という名前です。
確かに、上質のパッシートは感動を与えてくれますよね。



ところで話は変わりますが、ザッカニーニって、変わった名前のワインを造ってるんですね。

イケバナ”と“ヤマダ”ですか。

イケバナは、モンテプルチャーノ・ダブルッツォのノヴェッロ。
ヤマダは、ペコリーノ100%の白ワイン。

ホームページには、
「“ヤマダ”とは日本語で“山の畑”という意味です」
と書いてありますねー。
ほほーお、なるほどー。
日本人でも気がつかなかった斬新な解釈!
そう説明されると、ワインの名前が“ヤマダ”であっても、そんなにおかしくないような気がしないでもないような・・・。
きっとイタリア語では、ヤマ~ダ、と言うんでしょうね。




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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2008年3月号
“モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・パッシート”の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年3月号、P.38に載っています。


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2009年11月9日月曜日

モンテプルチャーノのパッシート

今日はワインの話。
『クチーナ・エ・ヴィーニ』の解説です。

今日取り上げるのは、パッシートワイン。

パッシートとは、干して糖分を凝縮させたぶどうから造るワイン。
甘口と辛口があります。

甘口の代表的なパッシートは、パッシート・ディ・パンテッレリーアヴィン・サントなど。
他にも様々なものがあります。

辛口のパッシートの代表格は、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ
これ以外にはほとんどありません。



ヴィン・サント用ぶどうの天日干し, photo by Chris P.


パッシートワインを造るために8ヶ月間棚で干したマルヴァジーア。





このパッシートワインの格付け本が、2008年に『クチーナ・エ・ヴィーニ』から出版されました。
『パッシーティ・ディ・イタリア』という本です。
現在は2009年版が発売されています。

2008年版で、甘口、辛口、両方の中から、最優秀の「最も感動的なパッシート」に選ばれたのが、
コッリーネ・ペスカレージIGT・“クレマティス”2002
というワイン。

こう書くと全然ピンとこないですが、分かりやすく言うと、モンテプルチャーノ・ダブルッツォのパッシートです。

赤の甘口。
しかもモンテプルチャーノ・ダブルッツォの甘口です。


モンテプルチャーノは、サンジョヴェーゼと並んで中部イタリアの2大ぶどう品種の1つ。
その特徴は、多様性です。
上質な赤、手頃な赤、ロゼ、白、スプマンテと、何にでもなります。
当然、甘口ワインも・・・、と思うところですが、これがそうでもないようです。

モンテプルチャーノは、ポリフェノールが豊富で厚いタンニンのあるぶどう。
タンニンの多いぶどうから甘口ワインを造るのは、かなり大変なことなんだそうです。
タンニンの多いぶどうから造られるパッシートの甘口ワインというと、伝統的なものでは、モンテファルコ・サグランティーノ・パッシートあたりがありますが、他にはあまりありません。

アブルッツォでモンテプルチャーノのパッシートが造られるようになったのは、比較的最近のこと。
どの造り手も、試行錯誤を繰り返しながらチャレンジしているようです。
2008年の最優秀パッシートに選ばれた“クレマティス”も例外ではありません。
完成するまでに10年以上かかったそうです。


モンテプルチャーノのパッシートの話、次回に続きます。



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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2008年3月号
“モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・パッシート”の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年3月号、P.38に載っています。


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2009年11月6日金曜日

カッサータ・シチリアーナ

今日はカッサータの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事の解説です。

カッサータと聞いて、何を思い浮かべますか?

ジェラート


カラフルでクラシックなシチリアのケーキ?


カッサータ・シチリアーナ, photo by paolovalde



それともナポリのカッサータ

カッサータ・ナポレターナは、Touling Club Italianoの『L'Italia dei dolci』によると、シチリアのカッサータに似ていますが、側面を緑のマジパンではなく砂糖のアイシングで覆ったり、表面を砂糖漬けフルーツで飾るのではなくチョコレートで覆ったりするのだそうです。
でも、どちらも同じもの、と言う人もいます。



はたまた、チェンテルベというリキュールをしみ込ませたアブルッツォのカッサータ


こちらは刻んだヌガーととチョコレートを混ぜたクリームをスポンジケーキに挟んだもの。
チェンテルベはアブルッツォの香草と薬草のリキュールで、アルコール度は70%。
リチェッタをいくつか見てみましたが、どれも薄めて塗るとは書いてないですねー。



色々あるカッサータですが、本家となると、やっぱりシチリアのカッサータ。


2008年から、『Il Pasticciere Itlaiano』誌の主宰で「アワード・デル・パスティッチェーレ」というコンクールが開催されています。
イタリア各州のパスティッチェーレがチームを組んで腕を競うというもので、2008年は20の州が参加しました。

競技の一つ、“ドルチェ・ティピコ・ロカーレ”は、伝統をきっちりと守ったアレンジを加えないドルチェを審査する部門です。
2008年にこの部門でシチリアチームが作ったのが、カッサータ・シチリアーナ。
そして“最高伝統リチェッタ賞”を受賞したそうです。



これがその時のカッサータ, photo by Mario Ragona



シチリアのカッサータの特徴は、いかにも南イタリア的なデコレーションですかね。

様々なカッサータ・シチリアーナ。

シンプル系カッサータ

これはパステル系

クリスマスのイメージでデコレーションしたカッサータ

ドーム型

アバンギャルド風?

カッサータのオレンジソースがけ

一人用のミニカッサータ

チョコレートコーティングのミニカッサータ

白カッサータ

赤ちゃんのためのベイビーカッサータ

ぬいぐるみのカッサータ!



パレルモのパスティッチェリーア・シモーネ(hp)のカッサータ作りの動画。
長いですが、プロの技をじっくりどうぞ。
途中でチラッと出てくるは、復活祭の子羊のドルチェ。
カッサータは春の食材を使った復活祭には欠かせないドルチェ。
お店の中も復活祭のドルチェで一杯ですね。








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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』'08年3月号
“カッサータ”の記事の解説は、「総合解説」'07&'08年3月号、P.31に載っています。


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2009年11月2日月曜日

羊乳のパスタ・フィラータ、ヴァステッダ

パスタ・フィラータの話をもう一つ。

羊のパスタ・フィラータを作っているところですよ~と写真を送っていただいたので、さっそくご紹介(Grazie Italiamamaさん!)。

シチリアには、イタリアでおそらく唯一の、羊のミルクを使ったパスタ・フィラータがあります。

“ヴァステッダ・デッラ・ヴァッレ・デル・ベーリチェ Vastedda della valle del Belice”というチーズです。

シチリア西部のアグリジェント、パレルモ、トラーパニの各県で作られている、DOPのフレッシュチーズ。

ちなみに、クレアパッソで前回配本の「総合解説」にも、このチーズの簡単な記事を載せています。
Italiamamaさんは、このチーズを作っているところを見てきたんですねー。



ヴァステッダ作り
ミルクが固まったらスライスして・・・


ヴァステッダ作り
湯かリコッタを作った後のホエイをかけて加熱しながら再び塊りにし・・・


ヴァステッダ作り
モッツァレッラのようにちぎってスープ皿のような陶器の型に入れます。


この後、チーズが乾いたら2時間塩水に漬け、さらに12~48時間乾かしたら完成です。
直径15~17㎝で、厚さは3~4㎝。
フレッシュなミルクの香り、甘さ、酸味のある味。



再び溶かしてから固まるまでの過程の動画






こちらはヴァステッダ用のミルクを熱しているところ。
のどかです。
家族で作ってるんですかね。
シチリアのフレッシュチーズ屋さんは、日本の豆腐屋さんのようなものでしょうか。


羊のミルクからパスタ・フィラータを作るのはとても難しく、ベーリチェ以外の羊のミルクでは、うまくできないのだそうです。


こちらもItaliamamaさんの写真。
ベーリチェ土着の品種、として連れてこられたのがこの動物なんだそうです。
これははたして、羊なのか?


ヴァル・ベーリチェの山羊



これがベーリチェの羊。
羊毛ではなく、ミルクを取るのが目的だと、羊もこんな姿になるんでしょうか。



おまけ。
“ヴァステッダ”とは形をあらわす言葉で、シチリアにはヴァステッダというフォカッチャもあります。
下の動画はパンのヴァステッダ。
ごまつきの、典型的なシチリアパンです。







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関連誌;『ア・ターヴォラ』2007年2月号
“ヴァステッダ・デル・ベーリチェ”の解説は、「総合解説」'07&'08年2月号、P.27に載っています。


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