イタリア料理ほんやく三昧: 復活祭の子羊、その2

2009年12月14日月曜日

復活祭の子羊、その2

復活祭の料理の話、今日こそは子羊料理です。
『サーレ・エ・ペペ』の解説です。


復活祭の時期、つまり春は、子羊肉も旬。
という訳で、復活祭には様々な子羊料理が登場します。

最も一般的なのは、ロースト。
他には、スペッツァティーノ、フリット、ブロデッタート、フリカッセ、ポルペッティーネ、フラザート、タリアータなどなど、何でもありです。



下の動画は、定番中の定番、「アッバッキオとじゃがいものロースト、アーティチョーク添え」。





・子羊肉は、後ろ半身1㎏(火が通りやすいように切り込みを入れる)と前半身1㎏(3つに切る)。
・にんにく4片を半分に切って肉にこすりつけ、油をかけてローズマリーを差し込む。
・180度のオーブンで最低1時間30分焼く。
・塩は約30分焼いてから振る。
・1時間たったらじゃがいもを加え、コンベクションオーブンで熱風循環させて30分焼く。
・途中、1、2度裏返す。
・その間にアーティチョーク(棘のないローマ種)を調理する。
・軸をやや残して掃除し、葉の間に塩少々を詰める。
・小鍋に隙間ができないように伏せて並べ、EVオリーブオイル1/2カップ、水1カップ強、にんにく、塩、たっぷりのプレッツェーモロを加える。
・蓋をして弱火で最低30分蒸し煮にする。



『サーレ・エ・ペペ』では、「アッバッキオ・アッラ・ロマーナ Abbacchio alla romana」、つまりローマ風アッバッキオのリチェッタも紹介しています。
これは、ローマでは「アッバッキオ・アッラ・カッチャトーラ Abbacchio alla cacciatora」と呼ばれている一品。
スペッツァティーノ(小さく切った肉の煮込み)の一種の、超おいしい子羊料理です!
ポイントはアンチョビー。
子羊とアンチョビーって相性バッチリなんですねえ。



ローマの料理人のバイブル、リヴィオ・ジャンナットーニの『La cucina romana e del Lazio』では、子羊のカッチャトーラをこんな風に解説しています。


アッバッキオ・アッラ・カッチャトーラ Abbacchio alla cacciatora
材料/6人分
 アッバッキオ・・1.5~2㎏
 オリーブオイル(またはラード)・・1/2カップ
 ビネガー・・1/2カップ
 塩、こしょう
 小麦粉・・大さじ1/2
 にんにく
 ローズマリー
 セージ・・1枚
 洗って骨を取って崩した塩漬けアンチョビー(好みで)・・2尾

風味のあるスペッツァティーノ。
この料理を前にすると、アーダ・ボーニ(イタリアを代表する料理研究家)のようなプロフェッショナルでも興奮を隠せなくなる。
もちろんボーニ女史ともなれば、とても控えめな言葉でそれを表現する。
「ローマのアッバッキオはおいしい。
さらに、ローマ料理にはそのアッバッキオの味を最大限に引き出す個性的なリチェッタがいくつかある。
中でも、アッバッキオ・アッラ・カッチャトーラはその筆頭だ」

アッバッキオは40g程度に切り分ける。
ジッジ・ファーツィ(フェリーニの映画『甘い生活』の舞台にもなった有名店のシェフ)は、店でカットしてもらうとよいと言っている。
最適の部位はももとロース。
“アッラ・カッチャトーラ(猟師風)”というのは、伝統的に、にんにく、ローズマリー、ビネガー風味の料理につけられる名前。
肉の量は以前と比べて少しずつ増えてきているようだ。
アーダ・ボーニは「1㎏あればよく食べる人6人分に十分」、と言っている。
ジッジ・ファーツィは「1.5㎏」。
レストランによっては「牛肉は一人前で最低200gは必要で、アッバッキオは最低300~350g」と言う。



著者のリヴィオ・ジャンナットーニという人は、こんな調子で細かく細かく解説しながらローマ料理を語っています。
具体的なリチェッタの話はここからなんですが、まだまだ続くので、今日はここまで。
続きは次回に。



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関連誌;『サーレ・エ・ペペ』2007年4月号
「復活祭の料理」と「アッバッキオ・アッラ・ロマーナ」のリチェッタは、「総合解説」'07&'08年4月号に載っています。

Livio Jannattoniの『La cucina romana e dal Lazio』はクレアパッソで販売しています。


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