イタリア料理ほんやく三昧: 8月 2008

2008年8月28日木曜日

トマトの話、その3(名前が地名のトマト)

トマトの話、今日は産地が名前になっているトマト。

サン・マルツァーノ San Marzano

gastrocast #75
サン・マルツァーノ, photo by Neal Foley



サン・マルツァーノ


原産地のサン・マルツァーノは、ナポリの東にある町。
サン・マルツアーノはEUのDOP製品に認定されていますが、本物はかなり少なくなっているようです。
正式名は、ポモドーロ・サン・マルツァーノ・デル・アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノDOP。
ペリーニタイプのだ円形のトマト。
実は締まっていて水分は少なめ、皮は厚め。
酸味が少ないのが特徴。
缶詰のホールトマト、サルサ、ドライトマトの定番トマト。
生でインサラータにするのも可。


パキーノ Pachino

pachino
パキーノのチェリートマト, photo by federico



パキーノ

シチリアのトマト。
正式名はポモドーロ・ディ・パキーノIGP。
チェリートマトが有名ですが、コストルートやラマーティタイプも作っています。
味のよさと栄養価の高さがセールスポイント。
「トマトの話、その1」に、パキーノのPVとコストルートタイプの動画を貼っています。


サルディ Sardi

こんなトマト
 ↓
http://www.flickr.com/photos/geppetto/2366080475/

サルデーニャの品種。
いわゆる冬のトマトで、主に生で食べます。
上部が緑がかっているのが特徴。
黄色いものもあります。
上の写真は、サルデーニャの代表的なトマト、カモーネ Camone 。
原産地はヴェモーネ Vemone 。


イタリアの代表的なトマトは、ざっとこんなところでしょうか。

では、ここで問題です。
この動画に映っているごつごつのトマトは何と言う品種でしょうか。






答えは、コストルーでした。


次はトマトの保存食の話です。



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2008年8月26日火曜日

トマトの話、その2(形で見る品種)

トマトの話の続きです。

イタリア料理のリチェッタでは、その料理に最適のトマトの品種が書いてあるケースがよくあります。
クレアパッソでは、それを訳す時は、トマト(ラマーティ)、とか、トマト(ペリーニ)のように表記しています。

リチェッタによく登場するトマトは・・・

ラマーティ ramati

Pomodori Rossi
ラマーティ, photo by David


丸くてくぼみのないタイプで、日本の一般的なトマトに一番よく似ています。
インサラータにもサルサにも使え、形がきれいに丸いので、半分に切ってリピエーノにも使えます。
一番応用範囲の広いトマト。
ラマーティとは“枝になる”、つまり“房どり”という意味。


ペリーニ perini

Pomodori
ペリーニ, photo by Melissa Trojani


だ円形のタイプ。
皮が頑丈で実が締まっているので、缶詰や瓶詰、トマトペーストなど、加工品に最適。
インサラータやサルサにも使えます。
ドライトマトにもぴったり。


チリエジーニ(チリエージャ) ciliegini, a ciliegia

Pomodori a Bologna
チリエジーニ, photo by Cipaz CiCCiO

チェリートマト。
一口大の食べやすさと鮮やかな赤い色が特徴。
インサラータ、パスタ、ブルスケッタ、アックア・パッツァなど魚料理との組み合わせ、カルトッチョに最適。


ダッテリーニ datterini

pomodori_1
ダッテリーノ, photo by


“ダッテリ”とは、ナツメヤシ(デーツ)のこと。
ナツメヤシ形のミニトマト。
他のトマトより糖分が多いのが特徴。


クオーレ・ディ・ブーエ cuore di bue

Beefheart tomatoes
クオーレ・ディ・ブーエ, photo by Lotte Grønkjær


「牛の心臓」という名前のイメージ通りの外見。
ハート形で大型。
完熟しても真っ赤にはならず、やや緑がかっています。
果肉は締まっていて厚く、種は少量。
インサラータ用の代表的なトマト。


コストルート costoluto

Ripe Costoluto Genovese
コストルート, photo by


“コスタ”(背、峰)がたくさんあるという意味。
その名の通り、縦に溝が何本も入っています。
果肉は厚く、種は少し。
生で食べることが多いようですが、サルサ、リピエーノなど、何にでも使えます。
冬が旬。



今回は、トマトを形で見てみました。
次は、産地で見るトマトの話です。


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2008年8月25日月曜日

トマトの話、その1

今日はトマトの話。

トマトはイタリアでもっとも多く消費されている野菜。
一家族の年間購買量は32kgで、イタリアの家庭が一年間に購入する野菜の16%なんだそうです。
イタリアにとって日本は、ドイツ、イギリス、フランス、アメリカに次ぐトマトの輸出先。
トマト輸出国のイタリアでも、ここ数年、中国産トマトペーストの輸入量が急増していて、主にトマトの加工品に使われているようです。
trashfood.com/2007/08/la-crisi-delloro-rossoより)


イタリアのトマトの品種って、たくさんありますねえ。

ラマーティ、ペリーニ、クオーレ・ディ・ブーエ、コストルート、チリエジーノ、ア・グラッポロ、サン・マルツァーノ、ダッテリーニ、サルディ、パキーノ、カモーネ、etc.。

年々、名前が増えているような気がします。
料理によって細かくトマトを使い分ける傾向が強まっている、ということでしょうか。

これらのトマトの名前は、一部はトマトの品種名で、一部はトマトの産地の名前。
たとえば、パキーノ Pachino はシチリアの南の端にある町。


パキーノ

ここでは様々な品種のトマトが作られていますが、どれも“パキーノIGP”というブランドのトマトです。

パキーノIGP管理組合のhp
www.igppachino.it


パキーノ・トマトのCM





パキーノで栽培されているサラダ用トマト、コストルート





店頭のシチリア産トマトの品種を説明





イタリアではプーリアに次いで2番目にトマトの生産量が多いカンパーニアでの、機械によるトマトの収穫の様子





トマトの話、次回に続きます。

次回から、更新は週3回程度になりま~す。



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2008年8月22日金曜日

アサリのスパゲッティ

今、なぜか、無性に食べたいパスタがあるんです。
アサリのスパゲッティ

今月配本号の中では、『ラ・クチーナ・イタリアーナ』に、サルデーニャのアサリを使った“アルゼッレのスパゲッティ”と言う名前でリチェッタが載っています。

ベーシックな料理なので、改めてリチェッタを書くまでもないと思うのですが、そう言えば、アサリのスパゲッティには、ロッソとビアンコがありましたねえ。

Spaghetti alle vongole veraci
ビアンコ, photo by Raphaela


Forno Italia, Linguine Vongole
あまり見かけない気がするロッソ。麺はリングイーネ, photo by Adam Kuban


Spaghetti alle vongole
赤と白の中間をとって、プチトマト入り, photo by Wurz


私は断然ビアンコ派だなあ。


アサリのリングイーネの作り方の動画。
これが、アサリのパスタの一番オーソドックスな作り方でしょうか。
 ↓
video.google.it

家庭で作るとしたら、ワインを加えるか、唐辛子を入れるか、バリエーションはそんな程度。
でも、プロとなると、これに一工夫加えてもっと美味しそうに仕上げるわけで、きっと皆さん、秘密のリチェッタがあるんでしょうねえ。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の“アルゼッレのスパゲッティ”も、ちょっと一手間かけたリチェッタになっています。
「総合解説」に訳を載せていますので、詳しくはそちらをご覧くださ~い。


この動画はアサリのスパゲッティのカルトッチョ。
ほお、そう包むか。
仕上げに300度のオーブンで2分焼いています。




これはアサリとムール貝のプチトマト入りタリアテッレ。
プレッツェーモロのサルサを皿に敷いています。




おまけ
お父さんと一緒にアサリのスパゲッティを食べる子供。
超カワイ~♪
お父さんのフォーク使いもお見事。




今日はアサリを買って、スパゲッティ・アッレ・ヴォンゴレだな。



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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“アルゼッレのスパゲッティ”のリチェッタの日本語訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.7に載っています。


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2008年8月21日木曜日

コスタ・ダマルフィDOC

アマルフィ海岸の話、その2。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事、“アマルフィ海岸”の解説です。

今日はワインの話。

アマルフィ海岸は、ほとんどが切り立った絶壁で、平地はごくわずか。
そんな土地で、何かを栽培するのは大変です。


introducing amalfi
アマルフィ海岸の典型的な風景, photo by grazie davvero


農地はほとんどが狭い段々畑。
一番よい場所では、収入の多い野菜や果物を栽培し、ぶどうは残りの場所で育てるので、さらに悪条件。
ところが、この地形が幸いしたのか、ヨーロッパ中を襲ったフィロキセラの被害を、この地方は受けなかったのだそうです。
だから、樹齢の古い樹がたくさんあります。

アマルフィ海岸のワインと言えば、コスタ・ダマルフィ Costa d'Amalfi DOC 。
フローレ、トラモンティ、ラヴェッロの3つのソットゾーナ(ラベルに地名が表示できる地区)があります。

フローレは、こんな町。




平らな場所がない!
なんと面積の50%以上が斜面。
ぶどう畑も、低い場所と高い場所では標高が400m以上も違うので、ぶどうの熟し具合も上と下ではだいぶ違います。
そんな過酷な環境で造られているコスタ・ダマルフィ。
情熱がないとできないことですねー。

コスタ・ダマルフィには、赤、白、ロゼがあります。
赤とロゼは、アリアニコとピエディロッソが中心。
白は、ファランギーナとビアンコレッラが中心。

代表的な造り手は、マリーザ・クオモという名前で知られるグラン・フロール・ディヴィーナ・コスティエーラ。
マリーザさんと夫のアンドレアさんが経営するカンティーナです。
カンティーナのhpはこちら。
www.granfuror.it

代表的なワインは、白のフローレ・ビアンコ・フィオルドゥーヴァ Furore Bianco Fiorduva 。
こんなワイン。
www.granfuror.it/img/vini/fiorduva_b.jpg

素晴らしい組織と複雑なアロマのあるエレガントなワイン、
岩のミネラル分や地中海の低木の香り、太陽の強さのあるボディーが感じられるワイン、
など、専門家は、コスタ・ダマルフィの中では最高ランク、と高く評価しています。

フローレの断崖絶壁の地形は、“フローレのフィヨルド”と呼ばれているのですが、このワインの“フィオルドゥーヴァ”という名前は、フィヨルド fiordo とぶどう uva をかけているんだそうです。
つまり、海と大地、という思いが込められています。

赤のフローレ・ロッソ・リゼルヴァ furore rosso riserva も力作と評価されています。


コスタ・ダマルフィは地元の料理によく合うワイン。
アマルフィ方面へお出かけの際は、ぜひお試しを。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2007年7/8月合併号
“アマルフィ海岸”の記事の日本語訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.34に載っています。


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2008年8月20日水曜日

アマルフィ海岸

今日はアマルフィ海岸の話。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事、“アマルフィ海岸”の解説です。

アマルフィ海岸 Costiera Amalfitana とは、ソレント半島の南側。
西のポジターノと東のヴェエトリ・スル・マーレを結ぶ、入り組んだ断崖絶壁の絶景が続く美しい海岸線です。


左のマークがポジターノ、右がヴィエトリ・スル・マーレ


世界遺産にも指定されています。
中心地はイタリア最古の海洋共和国の首都、アマルフィ。




アマルフィ海岸の特産品と言えば、レモン

Limone and Limoncello
レモンとリモンチェッロ, photo by mom and dad


アマルフィのレモンは、“レモーネ・コスタ・ダマルフィ”という産地名が保護されているIGP製品です。
1個100g以上の比較的大型のレモンで、皮が厚く、香りがよくて酸味は控えめ。

海洋共和国のアマルフィの人たち、航海に出る時は、壊血病の予防のため、ビタミンCの供給源としてこのレモンを積み込んでいったのだそうです。


アマルフィのレモンと言えば、リモンチェッロ




そしてレモンのデリツィア

delizio di limone
手作り感いっぱいのレモンのデリツィア, photo by exile in suburbia


アマルフィ海岸の町、チェターラは、イワシのコラトゥーラ colatura di alici が有名。

コラトゥーラ作り




アマルフィ海岸でレベルの高い料理を食べたくなったらお勧め、として『ヴィエ・デル・グスト』で紹介されているのは、5つ星ホテルのミシュランの星付きレストラン。

ホテル・パラッツォ・サッソ(ラヴェッロ)
www.palazzosasso.com


ホテル・サン・ピエトロ(ポジターノ)
www.ilsanpietro.it

ホテル・サン・ピエトロの動画




もう一つ、アマルフィにも星付きレストランがあります。
ラ・カラヴェッラ
www.ristorantelacaravella.it


今頃は、どこも観光客で大賑わいなんだろうなあ。
アマルフィ海岸の話、明日に続く~。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2007年7/8月合併号
“アマルフィ海岸”の記事の日本語訳は、「総合解説」'06&07年7月号、P.34に載っています。


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2008年8月19日火曜日

バーカロとチケーティ

ヴェネチア潟料理の店の話、今日も続けます。
『V&S』の記事、“ヴェネチア潟料理の店”の解説です。

ヴェネチアやその周辺で楽しいのが、“バーカリ・エ・チケーティ bacari e cicheti ”。
チケーティとは、ストゥッツィキーニのことで、つまりワインのつまみ。
ラテン語で「ごく少量」という意味の ciccus という言葉が語源だそうです。
言うなれば、イタリア版タパス。
食事の前に、バーカロと呼ばれる立ち飲みバーに寄って、チケーティを食べながらワインを一杯。
顔見知りとおしゃべりを楽しんだら、次の店に移動してまた一杯。
普段、立って食べたり飲んだりするのに慣れていない人がこれをやると、すぐにギブアップして、椅子のある店を探したくなりますよー(体験談)。


バーカロのチケーティは、パニーノやコロッケなど、手で食べることができるものが中心。
venicexplorer.net


Cicheti
オステリーアのシーフードのチケーティの盛り合わせ, photo by Kars Alfrink


IMG_0197.JPG
有名バーカロの一つ、ド・モーリ, photo by Rob


有名バーカロ巡りをした人のブログ。
写真から雰囲気が伝わってきます。
最初の店が、ド・モーリ Do Mori 。
aaaaccademiaaffamatiaffannati.blogspot.com

こんな店もあります。
www.labottegadigio.it

有名店を巡るのもおもしろいし、行き当たりばったりで入ってみるのも楽しいですよね。
渋めの店、若い人が集まる店、色々あります。



今日のおまけ。
今年のヴェネチアのカーニバルの様子です。





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関連誌;『V&S』2007年7月号
“ヴェネチア潟料理の店”の翻訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.31に載っています。


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2008年8月18日月曜日

ムラーノ

なんだかこのとろこ、ユーロが安くなってきましたね。
これからイタリアに旅行に行く人、ラッキーですよ~。

今日は前回の続きで、ヴェネチア潟の島の話。
『V&S』の記事、“ヴェネチア潟料理の店”の解説です。

今日取り上げるのは、ムラーノ。



ムラーノ


下の大きな島がヴェネチア。
そのすぐ上にある小さな島は、墓地の島、サン・ミケーレ。
そしてその上にあるのがムラーノ。
意外と大きいんですね。
7つの島の集合体なんだそうです。


のんびりした空気が漂うムラーノ

canal view in murano, venice
photo by ezioman


Redentore 2000_27
photo by Renato Grisa


feeding pigeons in murano, venice
photo by ezioman


ムラーノと言えば、ヴェネチアングラス。
元々ヴェネチアでは、西暦1000年頃からガラス造りが行われていました。
でも、ヴェネチアの家の大部分は木造だったため、火事の危険から、1295年に、ガラス工房はムラーノ島に移るべし、とヴェネチア共和国からおふれが出されます。
ヴェネチアングラスって、1000年もの歴史があるものだったんですねえ。


xtal00
photo by Tim Lieu


DSCN5855
photo by Yuen-ping aka YP


Made by Glassmiths
photo by sawyer


Murano Glass
photo by Derek Law


glass pendant
photo by Klara


DSCN5864
photo by Yuen-ping aka YP



ムラーノを訪れる観光客が必ず行くのが、ガラス工房の見学。
この実演を見せてくれる職人さんは、かなりのベテランのようですよ。
作っているのは・・・。






ムラーノの話、明日に続きます。



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関連誌;『V&S』2007年7月号
“ヴェネチア潟料理の店”の日本語訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.31に載っています。


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2008年8月14日木曜日

ブラーノ料理

きのうに続いてブラーノ島の話。
『V&S』の記事の解説です。

『V&S』の記事、“ヴェネチア潟料理の店”の中で紹介されているブラーノ島のレストランは、トラットリーア・ダ・ロマーノ Trattoria Da Romano 。

店のhpはこちら。
www.daromano.it

スペチャリタは、潟の食材を使ったリゾットと魚料理。


こんな店です。
リゾットのマンテカーレの仕方が名物のようで、店のhpにも写真が載っています。
確かに独特。





ブラーノで食べておきたいものの一つが、グランセーオラ granseola(グランチェーオラ granceola )と呼ばれるケアシガニ。
こんなカニ。
www.flickr.com


5mの海中で見つけたグランセーオラ




グランセーオラのヴェネチア風は、ゆでてオリーブオイル、レモン汁、こしょう、プレッツェーモロで調味。
マヨネーズで和えるリチェッタもあります。
www.cibochepassione.com


そしてもう一つ、ハゼのブロードで作ったリゾット
ダ・ロマーニの動画に出てくる白いリゾットは、おそらく、このハゼのブロードのものじゃないでしょうか。

ハゼは、イタリア語では“ギオッツィ ghiozzi ”。
ヴェネチア地方では“ゴー gò”。

こんな魚。
www.mareinitaly.it

どう見ても花があるタイプじゃないですね。
料理を見ても、ハゼのブロードかどうかは食べてみないとわからないですが、メニューに“gò”と書いてあったらそれです。

あと、イカ墨のリゾットは定番ですよね。

ドルチェなら、ブッソラ(ブッソラー) bussolà。
またはブッソライ bussolai 。

バタービスケットです。
i18.photobucket.com

形は、リング形やS字形がありますが、元祖はリング形だとか。
元々はパスクアの時に作っていたビスコッティで、主な材料は、小麦粉、卵、バター、砂糖とシンプル。
香りがよく、ブラーノの家庭では、リネン類で包んで香りも楽しむそうです。

こちらのサイト→www.cookaround.comのリチェッタでは、材料は、

小麦粉・・500g
砂糖・・250g
バター・・200g
卵黄・・6個
バニラパウダー・・1袋
レモンの皮のすりおろし

ラム酒(好みで)



レストランで、食事の最後に、甘口ワインに浸しながら味わうのもいいですねえ。
ダ・ロマーノの動画にもちらっと映っています。


Burano treats
甘口ワインとブッソラ, photo by Christine Olson



北京では、アスリートたちが熱い夏を過ごしている今日この頃。
このへんで、ちょっと夏休みをいただきます。
次回の更新は、8月18日(月)の予定です。
よろしく~。



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関連誌;『V&S』2007年7月号
“ヴェネチア潟料理の店”の日本語訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.31に載っています。


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2008年8月13日水曜日

ブラーノ島

今日はブラーノ島の話。
『V&S』の記事の解説です。

『V&S』で連載されているレストランガイド、今月紹介しているのは「ヴェネチア潟料理の店」。
ヴェネチア周辺の、ブラーノ、ムラーノ、キオッジャ近辺で、潟の料理を出す店を紹介しています。



ヴェネチアの潟
潟の中央に見える島がヴェネチア。


右上がブラーノ島
左下のマークはヴェネチアのサン・マルコ広場


ブラーノ島は、住民約3,000人。
レース編みが有名ですよね。
ヴェネチアと同じように人の手によって作られた島で、隣の島と橋でつながっています。


Burano
photo by Marco


Burano
photo by Dave Watts


Cleaning Day
photo by Jason Zinn


the tide is high
photo by Mike Slichenmyer



島の家はとてもカラフル。
なぜいろいろな色に塗られているかと言うと、漁から帰った時に、深い霧の中でもこの色で家を見分けられるように、というのが定番の説。
昔は家の色を変えるには許可が必要でしたが、今は許可は必要ないとか。


この島、広場は1つ。
教会も1つ。
漁業と農業で細々と暮らしていた島は、レース編みという特産品で、外国にまで知られるようになりました。
島のレース編みには、こんな伝説があります。
結婚を控えた若者が、東の海に漁に出た時、セイレンたちに遭遇しました。
セイレンは彼を海に引き込もうと歌で誘惑します。
ところが彼は負けませんでした。
彼の一途さに心打たれたセイレンの女王は、彼に贈り物をすることにしました。
セイレンが尾びれで船の側面を叩くと、海から泡が湧き上がり、それが花嫁のベールになったのです。
結婚式の日、そのベールを見た人たちは誰もがその美しさに驚嘆しました。
そして同じものを作ろうと、できるだけ細い糸と針を使って、レース編みに挑戦するようになったのです。
こうして島にレース編みの技が広まっていったのでした・・・。



こんなに繊細な技術





ヴェネチア人のガイドさんがイタリアなまりの英語で案内するブラーノ島





あー、こんな島でのんびりするのもいいなあ。
ブラーノの話、明日に続きます。



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関連誌;『V&S』2007年7月号
“ヴェネチア潟料理の店”の記事の訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.31に載っています。


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2008年8月12日火曜日

アマレーナ

昨日のファブリの話のつながりで、今日はマラスカの話。

ファブリの看板商品“アマレーナ”は、アマレーナ amarena というチェリーのシロップ漬け。


amarene
アマレーナ, photo by Marco


アマレーナは、英語で言えば、ワイルドチェリー、サワーチェリー、ブラックチェリーなど。
サワーブラックチェリーと呼ぶことも。

ヨーロッパ原産の品種で、普通のさくらんぼと違って、酸っぱくてほろ苦さがあるのが特徴。
生食より、主に加工品として出回っています。

アマレーナの花


マラスキーノの原料のマラスカ marascaも、アマレーナの仲間。
マラスカ

ヴィッショラ visciola という品種もアマレーナの仲間。
ヴィッショラ


アマレーナと言えば、ジェラート。

undefined
アマレーナのジェラート, photo by


Proper Italian ice cream
チェリーのトッピングが目印, photo by Sarah


Heaven
アマレーナはどれだ, photo by MissyH


トッピングがないと、アマレーナだって分からない~。

アマレーナとメロン

アマレーナと桃

アマレーナとヌテッラ

アマレーナとココナッツ

ソルベット・ベッリーニ、ザバイオーネ、ミックスベリー、ホイップクリーム、アマレーナのコッパ

鴨の胸肉とアマレーナ


あー、アマレーナのジェラート、食べた~い!



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2008年8月11日月曜日

ファブリとアマレーナ

今日はファブリの話。
『ア・ターヴォラ』の記事の解説です。

ファブリ(ファッブリ)Fabbri と言えば、この柄でおなじみ。
さて、なんでしょう。


PICT1783
アップで見ると・・・, photo by


引いて見ると・・・


Tazzone
屋根の上に・・・, photo by Tanuccio


そう、アマレーナです。
アマレーナの工場には、こんな巨大アマレーナがあるんですねえ。

ファブリ社のhpはこちら
www.fabbri1905.com

アマレーナの壺
www.ilvecchiotarlo.it

この青と白の美しい柄、一目見ただけで、強い印象を残します。
この壺も、アマレーナの大ヒットにかなり貢献しているはず。
1920年代に、ファブリの新製品としてアマレーナが登場した当時、ファエンツァの陶工、リッカルド・ガッティがデザインしたものだとか。

ファエンツァのチェラミカ・ガッティ
www.ceramicagatti.it

今やこの柄、イコール、アマレーナ。

「アマレーナ柄のカラシニコフ」
www.fabbri1905.com


「アマレーナ柄のフィアット500」
media.newsfood.com

この壺、コレクターがいるらしく、古い壺がネットオークションで120ユーロで出てましたよー。


そしてこの壺の中に入っているのが、美味しそうなアマレーナ。


Sorvete de Amarena!Delícia!
コッパ・アマレーナ, photo by Rosi Belo


ファブリは業務用、家庭用のジェラートの食材の分野でもパイオニア。


Fabbri gelato
ファブリのジェラート, photo by nichole


そう言えば、アマレーナのジェラートって、食べたことないかも・・・。
www.flickr.com


こちらは、アイスクリーマーがなくても5分でできる、ファブリの家庭用ジェラートミックス。





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関連雑誌;『ア・ターヴォラ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ファッブリ”の記事の訳は「総合解説」'06&'07年7月号、P.29に載っています。


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2008年8月8日金曜日

シェフたち

今日は、『クチーナ&ヴィーニ』の解説です。

『クチーナ&ヴィーニ』(C&V)は、トップクラスのシェフのリチェッタを、毎号たっぷり載せています。
今回の特集のテーマは、“トマトの創作料理”。
リチェッタを紹介しているシェフは、全部で13人。
その中から5人を厳選して、「総合解説」に日本語訳を載せました。

その5人とは・・・


ルイジ・ポマーダ
ダ・ニコロ Da Nicolo /サン・ピエトロ島、カルロフォルテ(サルデーニャ)
www.danicolo.net

マグロの島、カルロフォルテのリストランテ。
シェフは3代目で29歳。
『C&V』の料理は、「マグロのトマトマリネ」。

使っているトマトは、“カモーネ”というサルデーニャの品種です。
こんなトマトです。
www.ilpomodoroitaliano.it

特徴は、その色。
オレンジ色で、上部は深緑色。
市場に出回るのは12月から6月まで。
サルデーニャで19世紀半ばから栽培されている品種で、島ではサルサにすることが多いようです。
甘みがあるのでインサラータにも向きます。


エットーレ・ボッキア
ラ・テッラッツァ;ホテル・ヴィッラ・セルベッローニ La Terrazza dell'Hotel Villa Serbelloni /ベッラージョ、コモ(ロンバルディア)
www.villaserbelloni.com

コモ湖畔のゴージャスな5つ星ホテルの総料理長。


Pool at Grand Hotel Villa Serbelloni
ホテル・ヴィッラ・セルベッローニ, photo by James Ashburn

1965年生まれ。
2002年に、イタリアで初めて、仲間と共に分子料理法のイタリアンのメニューを発表した人物。
イタリアでのこの調理法の推進者の一人。
『C&V』の料理は「トマトのソルベット」。
これにも液体窒素を使っていますねえ。
なるほど、分子料理かあ。


ジーノ・アンジェリーニ
オステリーア・アンジェリーニ Osteria Angelini /アメリカ、ロサンゼルス
www.angeliniosteria.com

1953年、リミニ近郊の生まれ。
23歳で5つ星ホテルの最年少シェフになり、1995年にアメリカに移ってロサンゼルスのレストランのシェフになります。
2001年、自分自身の店、オステリーア・アンジェリーニをオープン。
今ではロスの有名店。





『C&V』の料理は「メカジキとブッラータのカプレーゼ」。
ブロンテ産ピスタチオを散らし、付け合わせはカポナータ。
仕上げにモデナのバルサミコ酢をたらしています。
とても分かりやすいイタリアの味!


ルーカ・アンジェリーニ
パラッツォ・アルベルガーティ Palazzo Albergati /ゾーラ・プレドーザ、ボローニャ(エミリア・ロマーニャ)
www.tavoladellasignoria.it

イベント会場として使われているアルベルガーティという17世紀の館の料理部門のシェフ。
ケータリングや料理教室をやっています。
館のhpはこちら。
www.palazzoalbergati.it

『C&V』の料理は「イタリア産チョウザメとキャビアのラヴィオリ」。
イタリアでは、今やキャビアは国産の時代!
いいですねえ。

イタリア産キャビア
www.flickr.com


ルーチョ・ポンピーリ
シンポジウム・4スタジョーニ Symposium 4 Stagioni /セッルンガリーナ、ペーザロ・エ・ウルビーノ(マルケ)
www.symposium4stagioni.it

緑に囲まれた美しいホテルレストラン。
『C&V』の料理は「リガトーニのアマトリチャーナ詰め」。
リガトーニにサルサを詰めてしまうというアイデアが面白い。



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関連誌;『クチーナ&ヴィーニ』2007年7/8月合併号(クレアパッソで販売中)
“トマトの創作料理”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年7月号、P.18に載っています。


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2008年8月7日木曜日

モッツァレッラ・アッフミカータ(スモークモッツァレラ)

世間では餃子の事件がまた注目されていますねえ。
そう言えば、モッツァレッラの方は、もう過去の話になったのでしょうか。
現在はモッツァレッラの輸入も再開されているので、今日は普通にモッツァレッラの話でも。


Buffalo mozzarella
モッツァレッラ・ディ・ブーファラ, Sara Maternini


『サーレ&ペペ』の記事、“モッツァレッラ”では、モッツァレッラのタイプ別に、それぞれの特徴を活かしたリチェッタを紹介しています。

たとえば、モッツァレッラ・イン・カッロッツァ Mozzarella in carrozza など揚げものに適しているのは、水牛のものより水分の少ない牛乳のモッツァレッラ。


mozzarella en carrozza
モッツァレッラ・イン・カッロッツァ, photo by K Santos


作り方の動画





紹介されているモッツァレッラの中でも珍しいのは、モッツァレッラ・アッフミカータ Mozzarella affumicata 。
スモークモッツァレラです。

藁でいぶして作るこのモッツァレッラ、モッツァレッラより硬くて、元々は冬の食べ物だったとか。
生ハムやトマトによく合うんだそうで。

モッツァレッラ・アッフミカータ

あまり馴染みがないように思うのですが、結構色んな料理に使えるようですね。


Grilled Eggplant
チャバッタに、グリルしたなす、ペースト、モッツァレッラ・アッフミカータをのせたカリフォルリアのレストランの1品, photo by Rosemary Bliss


Pork chop stuffed with smoked mozzarella and mushrooms
モッツァレッラ・アッフミカータとマッシュルームを詰めたポークチョップ, photo by Jen


Tomato Olive Chutney, Smoked Mozzarella, Basil Crackwiches
トマトとオリーブのチャツネ、モッツァレッラ・アッフミカータ、バジリコをのせたクラッカー, photo by Tim Roth


Quattro Formaggi at Bricks Neapolitan Pizza
モッツァレッラ・アッフミカータ、フォンティーナ、カプリーノ、そしてもう一種類は不明のクアットロ・フォルマッジのピッツァ, photo by Aaron Landry


この他に、スライスしたモッツァレッラ・アッフミカータをレモンの葉ではさみ、オーブンで焼いてとろりと溶かす(食べる時はレモンの葉を取ります)、なんてリチェッタもあります。


イタリアのモッツァレッラ業界は、一時30%ぐらい売り上げが落ち込んだそうですが、品質管理の強化などをアピールして頑張っているようですね。



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関連誌;『サーレ&ペペ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“モッツァレッラ”のリチェッタの訳は、「総合解説」'06&'07年7月号、P.14に載っています。


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2008年8月6日水曜日

ムール貝とバーリ人

きのうに続いて、今日もムール貝の話。


Spaghetti with cozze
ムール貝のスパゲッティ, photo by Ride to dine


ムール貝のパスタ、美味しいですよねえ。
『サーレ&ペペ』の「ムール貝とアサリ」の記事に載っている“ムール貝入りアマトリチャーナ”も、超美味しそう。


パスタ屋さんの“ムール貝とブロッコリーのパッサテッリ”





個人的に大好きなのが、バーリ料理の“お米、じゃがいも、ムール貝のオーブン焼き Riso patate e cozze ”。






「バーリ人はこうやってムール貝を食べるんだよ」という動画。





バーリ人の夫とバーリ人じゃない妻の、お米、じゃがいも、ムール貝のオーブン焼きがネタのコント。
簡単な単語をはっきり発音しているので、イタリア語の勉強になるかも。
落ちも笑えますよん。






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関連誌;『サーレ&ペペ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ムール貝とアサリ”のリチェッタは、「リチェッタ日本語訳/サーレ&ペペ」'06年7月号、P.13に載っています。


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2008年8月5日火曜日

ムール貝のインペパータ

きのうの魚市場の映像を見ていたら、ムール貝のインペパータを食べたくなってきました。
そこで今日は、インペパータ impepata の話。
『サーレ&ペペ』の記事、“ムール貝とアサリ”にも、インペパータのリチェッタが載っています。


Cozze al Vino Bianco
ムール貝、白ワイン、田舎パンの三位一体だあ, photo by Fabio Bruna


ムール貝のインペパータは、ナポリの名物料理。
シンプルで美味しくて、地中海の海辺のレストランのテラス席がよく似合う一品。





ほんとにシンプルな料理ですねえ。
基本のリチェッタは、たとえばこちら→www.gennarino.orgで紹介しているものは、

・ムール貝を深さのある鍋に入れ、EVオリーブオイル大さじ数杯と潰したにんにく3片を加える。
・蓋をして強火にかけ、鍋を下から上に向かって揺すって貝をかき混ぜながら熱する。
・貝が開いたら黒こしょうを挽きながらたっぷりかける。
・レモンのくし切りとトーストしたパーネ・カザレッチョを添えてもよい。



プレッツェーモロを散らしてもいいですよね。
この他に、オリーブオイルは加えない、水やワイン少々を加える、などのリチェッタもあります。


ムール貝のひげを取る




開ける




食べる




あー、白ワイン飲みたくなってきた。
冷えてたかなあ。



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関連誌;『サーレ&ペペ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ムール貝とアサリ”のリチェッタは、「リチェッタ日本語訳/サーレ&ペペ」'06年7月号、P.13に載っています。


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2008年8月4日月曜日

シラスのスパゲッティ

『ラ・クチーナ・イタリアーナ』のズッパ・ディ・ペッシェの記事の中に、“シラスのズッパ”というのがあります。
メッシーナの料理だとか。
黒オリーブとシラスを組み合わせた、シンプルでおいしそうなズッパです。

この料理のイタリア語の名前は、ズッパ・ディ・ヌンナータ zuppa di nunnata 。
“ヌンナータ”は、シラスのシチリアでの呼び方。
ヌンナータを標準語で言うと、ネオナータ neonata 。
「新生児」という意味。

ヌンナータ


もうシラスの季節じゃないとは思いますが、シチリアのシラス料理のリチェッタを1つどうぞ。
シチリアの伝統料理を集めた本、『Il diamante della grande cucina di Sicilia 』(Pino Correnti著)に載っているものです。


シラスのスパゲッティ Spaghetti ca nunnata

材料;
スパゲッティーニ・・500g
シラス・・600g
にんにく・・1片
プレッツェーモロのみじん切り
オリーブオイル
塩、こしょう

・鋳鉄の浅鍋(テスト)で油とにんにくを熱し、にんにくに色がついたら取り除く。
・シラスに水少々を加えてのばし、鍋に入れて数分炒める。塩、こしょうをしてプレッツェーモロのみじん切りを散らす。
・スパゲッティーニをアルデンテにゆでてシラスで和える。


こちらのサイトで紹介しているヌンナータのスパゲッティはトマト入り。
www.lentinionline.it

オリーブオイルとにんにくを熱したら、湯むきして刻んだトマトを入れて煮ます。
ここにシラスを入れ、かき混ぜると崩れるので混ぜずに熱します。
白ワインをかけてアルコール分を飛ばしたら火から下ろし、パスタのゆで汁少々でのばして塩、こしょうで調味します。
スパゲッティをアルデンテにゆでてオリーブオイルをまぶし、シラスのサルサで和えます。
仕上げにプレッツェーモロのみじん切りを散らして出来上がり。


今日のおまけ。
シチリアでも有名な、カターニアの魚市場。
これだけ色んなものがそろっていたら、美味しいズッパ・ディ・ペッシェができるだろうなあ。





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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ズッパ・ディ・ペッシェ”のリチェッタは「総合解説」'06&'07年7月号、P.4に載っています。


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2008年8月1日金曜日

チュッピン

今日はズッパ・ディ・ペッシェ zuppa di pesce の話。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。


DSC01931
ズッパ・ディ・ペッシェ, photo by lucadea


記事では、リヴォルノのカッチュッコ cacciucco や、マルケのブロデット brodetto などの有名どころの他に、ジェノヴァのアンコウのズッパ、メッシーナのシラスのズッパなど、ちょっと変わったものも紹介しています。

その中から、きのうのレッコのフォカッチャつながりで、リグーリアのズッパ・ディ・ペッシェ、チュッピン ciuppin の話でも。

このチュッピン、様々な魚をごっちゃごちゃに煮て、煮汁ごとどーんと盛り付けるイタリアのズッパ・ディ・ペッシェの中では、ちょっと異色。
その特徴は、魚と煮汁を一緒に裏漉ししてしまうこと。
でも、リチェッタはさまざまで、魚を漉さないバージョンや、トマトを入れないバージョンなどもあります。


Ciuppin
このチュッピンは煮汁がかなり少ないタイプのよう, photo by Adriano Santi


チュッピンという名前の語源は、ズッペッタ(ズッパより汁の割合が少ない具中心のズッパ)という意味の suppin という言葉だとか。
他のズッパ・ディ・ペッシェ同様、売り物にならない魚と硬くなったパンで作る質素な料理が元祖。

この料理、多分、最大の長所は「食べやすい」ということ。
普通、ズッパ・ディ・ペッシェを食べる時は、手がギトギトになって山のように紙ナプキンを消費するけれど、このチュッピンは、その心配がない。
煮る時に水の量を少なくすれば、パスタのソースにすることもできます。
逆に、最大の欠点は、残念ながら見栄えが地味。
派手で賑やかなズッパ・ディ・ペッシェの楽しさが、ちょっと足りないんですよねー。

水分とトマトが多めのチュッピン(左の魚が主な材料)
www.magiarge.it

魚を裏漉ししないで別の皿に盛り付けるタイプのチュッピン
www.prezzemoloefinocchio.it


見かけは地味なチュッピン。
でも、これがアメリカに伝わって、今ではサンフランシスあたりの名物料理の一つになっている、と聞けば、ちょっと見直してしまいませんか。
ただし、正確には、伝わったのは料理の名前だけですが。

アメリカでは、イタリア風魚のスープ、つまりズッパ・ディ・ペッシェのことを“チョッピーノ cioppino ”と呼ぶのですが、その語源が“チュッピン”、というのが定説。
なんでも、リグーリアからサンフランシスコに移民した人たちが伝えたんだとか。
ただし別の説もあって、それは、鍋に材料をあれこれ入れる“chip in” という英語を、移民がイタリア訛りでチョッピーノと言っていたのが料理の名前になった、というもの。
うーん、チュッピン説のほうが歴史が感じられるなあ。


cioppino
サンフランシスコのチョッピーノ, photo by Emma van Niekerk


Hawaiian Cioppino
ハワイのチョッピーノ, photo by titaniumgirl


カレーやラーメンのように、外国から伝わってその国の料理に溶け込んだもの、色々あるんですねえ。



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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年7月号(クレアパッソで販売中)
“ズッパ・ディ・ペッシェ”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年7月号、P.4に載っています。


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