2008年10月27日月曜日

魚のパルミジャーナ

今日は、パルミジャーナのバリエーションの話。
『クチーナ・エ・ヴィーニ』と『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。


Parmigiana 2.jpg
なすのパルミジャーナ, photo by Sara Maternini


パルミジャーナについては、以前にもこのブログで書いたことがあります。
こちらのページ

パルミジャーナと言えば、揚げたなす、チーズ、トマトソースを重ねてオーブンで焼く料理ですが、バリエーションも様々。
一般的なのは、トマトソースなしのビアンカや、なすではなくズッキーニを使うもの、ハムやゆで卵入りなど。


ズッキーニのパルミジャーナ





これだけでなく、揚げたなすと何かを重ねてオーブンで焼いた料理全般のことを、“・・・のパルミジャーナ”、と呼ぶこともよくあります。
この場合は、なすと何を組み合わせるかがポイント。

シチリアのロカンダ・ドン・セラフィーノ(ミシュラン1つ星)のシェフ、ヴィンチェンツォ・カンディアーノ氏は、『クチーナ・エ・ヴィーニ』で、なすとタチウオを組み合わせた料理を披露しています。

店のhpはこちら
www.locandadonserafino.it



タチウオとカチョカヴァッロのパルミジャーナ、なすのサルサ添え

(『クチーナ・エ・ヴィーニ』2007年9月号)


このタチウオのパルミジャーナ、型にタチウオの切り身、トマトの薄い輪切り、揚げたなす、にんにく風味のオイル、塩、こしょう、バジリコ、タチウオ、カチョカヴァッロ(若いプリーモ・サーレタイプ)の薄切りの順で重ね、冷蔵庫で数時間休ませてからオープンで焼きます。
サルサは、赤玉ねぎとにんにくのソッフリットに、赤ワイン、アンチョビーペースト、なすの皮、水を加えて40分煮て、ミキサーにかけて裏漉ししたもの。
これを皿に敷いて、その横にパルミジャーナを盛り付けます。
トマトソースを加えないので、一見するとシンプルな魚料理ですが、なすやチーズがしっかり詰まっていて、食べてみれば、立派にシチリアの味。


『ラ・クチーナ・イタリアーナ』には、もう少しお手軽な、メカジキのパルミジャーナという一品が載っています。


メカジキのパルミジャーナ Parmigiana di pesce spada


メカジキのパルミジャーナ

(『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年9月号)

材料/8人分
メカジキの薄い切り身・・700g
チェリートマト・・350g
なすの薄い輪切り・・3個分
バジリコ
EVオリーブオイル
塩、こしょう

・なすの輪切りに塩、こしょうをし、油をかけてグリル板で焼く。乾き過ぎないようにする。
・長さ28㎝の楕円形の耐熱皿になすを1段はみ出すように敷き込む。
・粗くちぎったバジリコ数枚と半分に切って軽く潰したチェリートマトをのせる。
・メカジキの切り身で覆って塩、こしょうをし、油をかける。
・さらになす、バジリコとチェリートマト、メカジキの順で重ね、最後はメカジキとなすで覆う。
・はみ出したなすをかぶせて閉じ、油、塩、こしょうをかける。
・180度のオーブンで20分焼き、10分休ませる。



チーズが入らず、なすも油で揚げるのではなくグリルするので、軽い仕上がりです。



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関連誌;『クチーナ・エ・ヴィーニ』2007年9月号(クレアパッソで販売中)
“タチウオのパルミジャーノ”のリチェッタは、「総合解説」'06&'07年9月号、P.26に載っています。

『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年9月号(クレアパッソで販売中)
“メカジキのパルミジャーナ”のリチェッタは、「リチェッタ日本語訳/ラ・クチーナ・イタリアーナ」2006年9月号、P.16に載っています。


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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

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