イタリア料理ほんやく三昧: ヴィテッロ・トンナート、マイアーレ・トンナート

2008年9月12日金曜日

ヴィテッロ・トンナート、マイアーレ・トンナート

今日はヴィテッロ・トンナートの話。
『ア・ターヴォラ』今月配本号の解説です。

ヴィテッロ・トンナートと言えば、ピエモンテの夏の名物料理。
ただし下の写真は、フィレンツェの有名店、チブレオのヴィテッロ・トンナート。

IMG_7544.JPG
チブレオのヴィテッロ・トンナート, photo by David Vogel


『ア・ターヴォラ』の記事にもありますが、イタリアでは、ヴィテッロ・トンナートはローストビーフと並ぶポピュラーな冷製総菜。
“ヴィテル・トンネ vitel tonnė ”、とフランス語風に呼ばれることもありますが、記事では、これがフランス語ではない、ということもちゃちゃっと論破していますよー。
詳しくは、「総合解説」'06&'07年8月号をご覧くださ~い。


ヴィテッロ・トンナートに最適の肉の部位は、子牛のもものしきんぼう。
イタリア語では、マガテッロ magatello やジレッロ girello と言います。
こんな肉
 ↓
savoldicarnidoc.com

赤身で、きれいに整った筒形をしているのが特徴。
均一の形にスライスできるので、カルパッチョやサルティンボッカにも使えます。
子牛のマガテッロは成牛のものより小さくて、まさにヴィテッロ・トンナートには最適。


最近では、豚のロース肉を使った“マイアーレ・トンナート maiale tonnato ”というのも登場しているようですね。


ヴィテッロ・トンナートもイタリア料理の例にもれず、無数のバリエーションがある料理。
記事では、その一例として、イタリア料理のバイブル、『Grande Enciclopedia Illustrata della Gastronomia』(イタリア料理人必携。クレアパッソに近日入荷予定)から、温製のヴィテッロ・トンナートのリチェッタを紹介しています。
そこでここでは、同じく『Grande Enciclopedia・・・』から、冷製のヴィテッロ・トンナートのリチェッタをどうぞ。
肉をゆでるのではなく、オーブンで焼くリチェッタです。



ヴィテッロ・トンナート Vitello tonnato

・鍋にマイルドなEVオリーブオイル大さじ3を熱し、子牛のもも肉(しんたま)1ブロックを入れてさっと焼く。
・白ワイン(アルネイズかコルテーゼ・ディ・ガヴィ)1カップをかけて塩、こしょうをし、ローリエ1枚、皮つきにんにく1片、香味野菜のみじん切り(玉ねぎ1/4個、にんじん小1本、セロリ1本)を加える。
・蓋をして、150度のオーブンで1時間焼く。
・肉を取り出し、焼き汁を裏漉しする。
・マヨネーズを作る(卵黄2個)。
・オイル漬けツナ200g、アンチョビー2尾(塩抜きする)、酢漬けのケッパー一握りを乳鉢ですり潰し、マヨネーズに加える。さらに肉の焼き汁も加え、木べらで潰しながらよく混ぜる。
・肉を薄くスライスし、サルサで覆って冷蔵庫で1時間休ませる。
・仕上げにケッパーを散らす。



豚肉のマイアーレ・トンナートのリチェッタもどうぞ。
これ、ネット上では、まったく同じリチェッタがあちこちでコピーされまくっているようです。
どれもまったく同じなので、訳すサイトは適当に選びました。
原文→www.cucinare.meglio.it

マイアーレ・トンナート Lombo di maiale tonnato

材料/4人分
 豚ロース・・800g
 にんじん・・2本
 セロリ・・1本
 玉ねぎ・・1個
 白ワイン・・1カップ
 オリーブオイル・・大さじ1
 塩
 粒こしょう・・大さじ1
サルサ;
 ゆで卵の黄身・・3個
 フレンチマスタード・・小さじ3
 白ワインビネガー・・小さじ3
 アンチョビー・・4枚
 ツナ・・200g
 ケッパー・・大さじ2
 オリーブオイル・・1カップ
 塩、レモン

・肉を糸で縛り、隙間のできない大きさの鍋に入れる。ワインをかけて水で覆い、スティック状に切ったにんじん、短く切ったセロリ、丸ごとの玉ねぎ、塩少々、粒こしょう大さじ1、油大さじ1を加えて火にかける。
・沸騰したら弱火にし、蓋をして1時間ゆでる。
・ゆで汁に漬けたまま冷まし、取り出す。重石をのせて冷蔵庫で休ませる。
・ゆで卵の黄身、マスタード、塩3つまみ、ビネガー小さじ1を混ぜて均質のクリームにし、油を少しずつ加えてマヨネーズ状にする。刻んだケッパー(塩を洗い落とす)、刻んだアンチョビー、ほぐしたツナ、ゆで汁の野菜(ミキサーにかける)を加えてよく混ぜる。
・肉を薄くスライスし、やや重ねながら皿に盛り付ける。サルサで完全に覆い、レモンの輪切りで飾る。



マイアーレ・トンナートもおいしそう。
この料理はサルサで完全に覆ってしまうので、見た目は子牛も豚も、まったく一緒。
でも、料理名に「子牛」という言葉が入っているヴィテッロ・トンナートの場合、豚肉を使って“ヴィテッロ”と名乗ると、偽装表示まがいになっちゃいますもんね。
マイアーレ・トンナート、そのうちもっとメジャーになる日が来るかも・・・。


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関連誌;『ア・ターヴォラ』2006年8月号(クレアパッソで販売中)
“ヴィテッロ・トンナート”の記事の訳は、「総合解説」'06&'07年8月号、P.9に載っています。


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