イタリア料理ほんやく三昧: テスタローリ

2008年5月12日月曜日

テスタローリ

今日はトスカーナのパスタ、テスタローリ testaroliの話。
関連記事は、『サーレ&ぺぺ』 『サーレ&ぺぺ』2006年4月号 に載っています。

テスタローリは、古代ローマ時代に生まれたと考えられていて、イタリアでも最古の部類の粉物。
小麦粉と水を混ぜた生地を浅鍋で焼いた、いわば厚焼きクレープ。
でも、焼いてから切ってゆでる、というのがクレープとは違うところ。

焼いてゆでたテスタローリ

テスタローリにかけるサルサの定番は、バジリコのペースト

トスカーナ料理なのに、サルサはジェノヴァ名物のペースト。
それは、テスタローリがルニジャーナ地方の料理だから。

ルニジャーナ地方はトスカーナの北の端にあります。
ここ
直線距離ならフィレンツェよりジェノヴァの方が近い。
すぐ西にはチンクエテッレもあります。

海には近いけれど、ルニジャーナ地方自体は山の中。
西はリグーリア、北と東はエミリア・ロマーニャの山に囲まれています。

一番大きな町はポントレーモリ。
 ↓

大きな地図で見る


ルニジャーナは、紀元前177年にローマ人が作った町、ルーニがルーツ。
ローマへの巡礼が通る街道もあり、トスカーナとエミリア地方を結ぶ交通の要所でした。
森に囲まれたこの地方は、ポルチーニや栗の産地。
そして一番有名な料理が、素朴なテスタローリ。
うーん、ちょっと地味かな。


ルニジャーナ観光協会が作ったPVがありました。
約15分と、かなり長いです。
歴史の古い地方で、山に囲まれているのがよく分かります。
6分35秒あたりから料理の話も出てきます。
テスタローリは7分頃に登場。




テスタローリは、テストという蓋付きの鋳鉄の浅鍋で焼きます。
こういう道具
この鍋、昔はテラコッタ製だったそうで。
熱した炭や薪の上に脚付きの土台を置き、その上に浅鍋部分をのせます。
そして蓋をしたら、熱い灰や炭をかぶせて焼きます。
焼き上がりはこういう状態

ルニジャーナ地方を紹介するサイト、bagnonemia.itのテスタローリのページでは、「本物のテスタローリはテストに入れてかまどで焼くもの。
フライパンに入れてコンロで作るなんて論外」、と、熱く語ってます。
「スーパーには工場で作った大量生産のテスタローリも並んでるけど、私に言わせれば、あれは美味しい物を知らない人が食べるもの。
ルニジャーナには、テラコッタのテストで美味しいテスタローリを作る人たちがいるから、ぜひそういうものを食べてください!」
だそうです。

それでは、この人のリチェッタをどうぞ。

テスタローリ testaroli

材料;2人分
0番の小麦粉・・200g
水・・1.5カップ


・テストを熱する。
・材料を混ぜてなめらかな生地にし、レードルでテストの浅鍋部分に広げる。厚さは3㎜以下。
・蓋をかぶせて数分焼く。
・取り出したら焼き上がったものから重ねていき、ゆっくり冷ます。
・幅4~5㎝に切り、さらに四角く切る。
・沸騰した熱湯に塩を加えて火を止める。テスタローリを入れ、柔らかくなって浮かび上がったら味を見て取り出す。
・皿にサルサを敷き、その上に水気を切ったテスタローリを重ねていく。全部盛り付けたら残りのサルサをかけてチーズを散らす。


サルサは色々あるけれど、やっぱりジェノヴェーゼのペーストが定番、とこの人も言ってます。


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関連誌;『サーレ&ぺぺ』2006年4月号(クレアパッソで販売中)
“ペーストのテスタローリ”のリチェッタは「総合解説」P.8に載っています。


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